卒業生の方
2018年11月13日(火)
上田市指定文化財の旧千曲会館(信州大学繊維学部旧同窓会館)の改修工事竣工式が執り行われる
秋晴れの10月13日(土)、上田市にある信州大学繊維学部キャンパス内で、濱田州博信州大学長、下坂誠繊維学部長、白井汪芳千曲会理事長ら関係者約40名の参加を得て旧千曲会館(旧同窓会館)の改修工事竣工式が執り行われた。
旧千曲会館は官立上田蚕糸専門学校(明治43年創立)の創立25周年記念事業の一環として同窓生の寄附をもとに建設され、以来同窓生の拠り所として存続した。建物は木造洋風建築でその堂々とした佇まいは、すでに国の登録有形文化財に指定されたキャンパス内に隣接する上田蚕糸専門学校講堂とともに昭和初期の近代化を担った蚕糸業の隆盛の雰囲気を伝えていた。
後に新千曲会館が建設され、旧千曲会館はその役割を終えて放置されていたが、同窓会設立100周年記念事業のひとつとしてこの旧千曲会館を歴史的遺産として残そうと市に働きかけ、その価値が認められて平成28年に上田市の指定文化財となった。これを受けて、約1500名の同窓生、関係企業、関係団体からの寄附や上田市の助成を得て、約3000万円をかけて平成28年10月から3期3年間に渡る老朽化した建物の大規模な改修工事が行われ、この度竣工した。
こうして当時の威容を取戻した旧千曲会館はこの改修工事竣工式を以って繊維学部に引き渡され、キャンパス内の貴重な文化遺産のひとつとなった。