人文ギャラリー
櫃田伸也
1941年、東京生まれ。東京藝術大学大学院修了後、愛知県立芸術大学や東京藝術大学で後進の指導にあたるかたわら、主に油彩画の制作に取り組んできました。 1985年、安井賞受賞。その前後にはニューヨーク、パリに研修員として滞在し、活動の幅を広げました。2008年には個展「櫃田伸也:通り過ぎた風景」が、東京藝術大学美術館において開催されています。
櫃田の描く作品は、身近なモノや懐かしい風景に溢れていますが、それは現実の写しではなく、幾重にも断片化され、造形的秩序のなかで再接合された、イメージの織物です。絵画という芸術形式に内在する具象性と抽象性のあわいを、穏やかに、しかし果断に示す彼の制作活動は、常に大いに注目されています。