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高坂准教授、長田教授ら、ビニル系プラスチックから「水」を使って炭素資源を回収
2024.10.07
信州大学学術188bet体育_188bet备用网址院繊維学系?高坂 泰弘 准教授(Rising Star教員,JSTさきがけ188bet体育_188bet备用网址者)、同?長田 光正
教授、海洋188bet体育_188bet备用网址開発機構?出口茂生命理工学センター長らの188bet体育_188bet备用网址チームは、新型のビニル系プラスチックから、水を使って炭素資源を回収する技術を開発しました。(図1)
▼ 図1 アセチルサリチル酸から合成したビニルポリマーの分解?資源回収
高坂准教授は、2019年にアセチルサリチル酸(アスピリン;鎮痛剤の主成分)を原料とした、新型のビニル系プラスチックを報告しました(関連ページ)。このプラスチックは、強酸や強アルカリで加水分解すると、出発原料であるサリチル酸と酢酸に分解する性質があります。この新型プラスチックを、300度に加熱した高温高圧水で処理したところ、わずか5分でフェノールに分解することを見出しました。加熱処理後に水を除去すると、高純度?高収率でフェノールが回収されました。
以上の発見は、フェノールと二酸化炭素、酢酸から、炭素資源の再生?循環を実現するビニル系プラスチックを提案するものです。フェノール類は木質バイオマスから製造可能であることから、本成果を応用した、持続可能な物質戦略が期待されます。
本成果は、国際科学技術財団 平成記念188bet体育_188bet备用网址助成の支援を受けて実施され(関連ページ)、10月1日付でアメリカ化学会発行ACS Sustainable Resource Managementオンライン版にて論文が早期公開されました。詳細はプレスリリースをご覧ください。
(論文情報)
論文題目:Carbon-Resource Recovery from Vinyl Polymers of Cyclic Ketene Acetal Esters Using High-Temperature Water
著者:Yasuhiro Kohsaka, Akane Kazama, Keigo Matsuo, Shigeru Deguchi, Mitsumasa Osada
掲載誌:ACS Sustainable Resource Management(アメリカ化学会発行)
DOI:10.1021/acssusresmgt.4c00260
URL:https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acssusresmgt.4c00260