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トピックス詳細

神経伝達の要、シナプスでの信号情報処理の中枢であるシナプス後肥厚部内部にある骨格構造の精製に成功しました

2021.05.20

 信州大学医学部 鈴木龍雄 特任教授、信州大学学術188bet体育_188bet备用网址院医学系/信州大学先鋭領域融合188bet体育_188bet备用网址群バイオメディカル188bet体育_188bet备用网址所(分子細胞生理学教室)田渕克彦 教授、信州大学学術188bet体育_188bet备用网址院医学系(分子細胞生理学教室)白井良憲 助教、信州大学学術188bet体育_188bet备用网址院保健学系(作業療法学専攻基礎作業療法学領域)寺田信生 教授、信州大学医学部保健学科/現?酪農学園大学大学院獣医学188bet体育_188bet备用网址科 亀谷清和 特任教授、上海交通大学Bio-X188bet体育_188bet备用网址院 李衛東(Li Weidong)教授(信州大学先鋭領域融合188bet体育_188bet备用网址群バイオメディカル188bet体育_188bet备用网址所 特別招聘教授)、愛媛大学プロテオサイエンスセンター 東山繁樹 教授、株式会社 島津テクノリサーチ 医薬ライフサイエンス事業部 本田 守氏、甲斐 力氏からなる188bet体育_188bet备用网址グループは、脳内興奮性シナプスのシナプス後肥厚部(postsynaptic density, PSD)に内在する骨格構造 (PSD lattice)の精製に成功し、その基本骨格と考えられるPSD lattice backbone 構造の存在を明らかにしました。さらに、この PSD lattice backbone 構造は、チュブリンを最大構成成分として含有し、従来からの PSD分子構築モデル (アッセンブリーモデル)で想定されている、複数の鋳型分子(PSD scaffold/adaptor分子)が構築する3次元構造とは異なるものであることを明らかにしました。また、脳組織シナプス後肥厚部にチュブリンが分布することを金標識を用いた包埋後免疫電顕法にて示しました。
 これらの結果に基づいて、チュブリンが主要分子として形成するPSD lattice backbone 構造をプラットホームとして、複数のシナプス後肥厚部鋳型分子(PSD scaffold/adaptor分子)やそれらが形成する微小ドメイン(ナノドメイン)、および他のシナプス後部機能分子が結合することによってPSDが構築されるという、PSDの分子構築モデルを提唱しました。
 このモデルは、発表者らが2018年に提唱している、PSD lattice構造と鋳型分子アッセンブリー構造とを合体させたPSD分子構築モデル("combined scaffold-organized structure and PSD lattice" model)の発展型です。

 本成果は、2021年5月18日9時(米国東部時間)に国際学術誌「Life Science Alliance」に掲載されました。

 

論文タイトル: Non-microtubule tubulin-based backbone and subordinate components of postsynaptic density lattices
著 者: Tatsuo Suzuki, Nobuo Terada, Shigeki Higashiyama, Kiyokazu Kametani, Yoshinori Shirai, Mamoru Honda, Tsutomu Kai, Weidong Li, and Katsuhiko Tabuchi
掲 載 誌: Life Science Alliance https://www.life-science-alliance.org
論文URL: https://www.life-science-alliance.org/content/4/7/e202000945

 

プレスリリース日本語版 (PDF 1.03MB )

プレスリリース英語版 
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2021-05/su-pdc051321.php
https://scienmag.com/postsynaptic-density-consisting-of-tubulin-based-postsynaptic-density-lattice-backbone/