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内科学第三教室 高橋佑介特任助教が、XVIII. Meeting of the International Society of Amyloidosisにてpresidential awardを受賞
2022.09.21
内科学第三教室 高橋佑介特任助教(現佐久総合病院脳神経内科)が、2022年9月4日~8日に開催された XVIII. Meeting of the International Society of Amyloidosis(Heidelberg, Germany)でpresidential awardを受賞しました。
受賞演題は『Progression and distribution pattern of cerebral amyloid angiopathy in hereditary ATTR amyloidosis patients visualized by 11C-PiB-PET imaging』で、高橋特任助教、関島教授らの188bet体育_188bet备用网址チームが精力的に取り組んでいるATTR型脳アミロイドアンギオパチーにおけるPiB-PETの集積パターンに関する188bet体育_188bet备用网址発表です。
発表の要旨は以下の通りです。
遺伝性ATTRアミロイドーシスは疾患修飾療法の進歩により劇的に予後が改善しました。しかし、トランスサイレチン蛋白(TTR)は肝臓以外に脈絡叢でも産生されており、脳アミロイド血管症(CAA)の克服が今後の大きな課題です。我々は、本症患者におけるCAAの臨床的特徴およびアミロイド沈着の分布?進展を11C-PiB-PETを用いて評価しました。
CAAに関連した中枢神経症状として、Transient focal neurologic episodes(TFNEs)が最も多く、188bet体育_188bet备用网址に小脳出血や認知機能低下が認められました。アミロイドーシス発症から中枢神経症状出現までの期間は平均17.0年で、PiBの集積は罹病期間に比例して増加し、その増加率は女性で有意に高いという結果でした。アミロイド沈着は発症約10年後に小脳上面から始まり、15年後には小脳表面全体?シルビウス裂?大脳縦裂前部へと拡大、発症25年後には大脳表面全体に認めました。
11C-PiB-PETはATTR型CAAの早期検出および治療評価の有用なバイオマーカーとなると考えられました。