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何がリハビリテーションに対する患者の意欲を高めるのか? ~患者?医療者間の意見の一致と相違~
2023.06.09
信州大学医学部保健学科理学療法学専攻の小宅 一彰 助教、浜松医科大学総合人間科学講座(心理学)の田中 悟志 教授、浜松医科大学医学部附属病院リハビリテーション科の山内 克哉 病院教授らの188bet体育_188bet备用网址グループは、リハビリテーションに対する患者の意欲を高める動機づけ要因について患者?医療者双方の意見をアンケート調査し、その共通点と相違点を検討しました。その結果、最も多く支持された動機づけ要因トップ3は患者?医療者間で共通しており「回復の実感」、「明確な目標の設定」、「患者の生活に関係する訓練」でした。また、医療者に比べて患者は意見の個人差が大きいことも明らかになりました。したがって、臨床現場では両者に支持される中核的な動機づけ要因の活用に加えて、患者の好みに沿った動機づけも重要であることが示唆されました。
本188bet体育_188bet备用网址成果は、これまで個々の医療者の経験やセンスに大きく依存しがちだったリハビリテーションにおける動機づけに関して、「根拠に基づいた実践: Evidence-Based Practice」と「患者中心ケア:Patient-Centered Care 」 に資する知見を提供するものです。
この成果は国際学術誌Communications Medicineに日本時間6月6日に公表されました。
図. 患者の意欲を高める動機づけ要因に関する(A)患者群と(B)医療者群の回答の分布
動機づけ要因は、選択した対象者の割合が大きい順に並べています。縦の点線は、対象者の5%を示しています。
(図はクリックで拡大します)
詳細:浜松医科大学プレスリリース(PDF 760KB)
論文情報:
<雑誌>Communications Medicine 3, Article Number :78 (2023)
<論文タイトル>A Multicenter Explanatory Survey of Patients' and Clinicians' Perceptions of Motivational Factors in Rehabilitation
<著者>Kazuaki Oyake, Katsuya Yamauchi, Seigo Inoue, Keita Sue, Hironobu Ota, Junichi Ikuta, Toshiki Ema, Tomohiko Ochiai, Makoto Hasui, Yuya Hirata, Ayaka Hida, Kenta Yamamoto, Yoshihiro Kawai, Kiyoto Shiba, Akihito Atsumi, Tetsuyuki Nagafusa & Satoshi Tanaka
<DOI>10.1038/s43856-023-00308-7