Integrated Report 2022 Shinshu University26Shinshu UniversityIntegrated Report 2022FUNCTION近年、誤った認識や限度を超えた練習に基づく、女性アスリートの「無月経」、「骨粗しょう症」、「利用可能エネルギー不足」が問題となっています。これらの「女性アスリート3主徴」はもとより、男女を問わず、運動部?スポーツクラブに所属している中高生の鉄欠乏性貧血、低身長?低体重、オーバートレーニング症候群、摂食障害など、複雑かつ深刻な心と身体の問題が多くみられます。ジュニアアスリートが抱える健康問題の多くは、適切な診断と治療、本人、保護者、指導者の認識?理解によって、早期に解決できると期待しています。ジュニアアスリート外来では、男女、競技種目、競技レベルを問わず、小学生?高校生までのスポーツに打ち込むジュニア世代を対象に、「小児科」が窓口となって総合的な小児?思春期医療を提供し、「産婦人科」、「子どものこころ診療部?精神科」、「整形外科?リハビリテーション部」、「臨床栄養部」をはじめとする本院の関連診療科が連携して対応します。現代の医療ニーズは非常に複雑化しており、専門外来での適切な診断、治療が社会的に強く求められています。信州大学医学部附属病院はこれらのニーズにいち早く対応し、多くの特色ある診療科を開設し、組織的、専門的な医療活動を行っています。例えばそのひとつ、公的病院としては全国で初めて開設した「ジュニアアスリート外来」。ジュニア世代のスポーツ選手を対象に、スポーツに関連した内科?婦人科疾患を専門診療します。ジュニアアスリートにはスポーツ貧血、低身長、オーバートレーニング症候群など成長期ならで※男女?競技歴は問わないかかりつけ医臨床栄養部産婦人科整形外科各専門外来リハビリテーション部はの心と身体の問題が生じます。これらの問題の多くは発症予防と早期発見、早期治療介入によって改善可能ですが、ジュニアアスリートについては適切な対応がなされていないのが実情で、成長期にあったトレーニング量や栄養指導、思春期特有の精神的ケアなど重要な課題を解決していきます。「小児科」が窓口となって総合的な小児?思春期医療を提供、さらに「産婦人科」をはじめ信大病院の複数の関連診療科が連携して総合的な医療活動を展開しています。また、「頭痛外来」は、疾患頻度が高く、日本における患者数は800万人に及ぶことで一種の社会問題になっており、20?50歳代の勤労世代に多い片頭痛をはじめ、難治性頭痛患者の生活の質の向上に寄与しています。頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛があり、一次性頭痛は慢性的(発作を繰り返す)な頭痛で、主に片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛の3タイプに分かれます。片頭痛の治療は発作時の治療と予防療法に分類されます。これまで、予防療法で十分な効果が得られる患者さんは少数でした。最近になり、画期的な新薬が開発、認可され、早期に頭痛発作を減らすことができるようになりましたが、処方には専門医による診療が必須となっています。頭痛外来は、脳神経内科、脳神経外科の専門医が診療にあたるほか、小児科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科頭頚部外科、麻酔科、歯科口腔外科、リハビリテーション科、精神科、放射線科など頭痛に関連する多くの診療科の協力を得て片頭痛以外の幅広い頭痛に対応します。片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛●頭痛の原因となる 他の病気はない●繰り返し頭痛(発作)が起きる特色ある専門外来の開設と診療科連携による総合的な医療活動を展開予約センターへ電話連絡臨床栄養部精神科子どものこころ診療部アスリート?親ジュニアアスリート外来信州大学附属病院一次性頭痛頭痛の90%以上が一次性頭痛二次性頭痛約10%一次性頭痛約90%ジュニアアスリート外来頭痛外来診療科同士の連携による包括的な外来の開設複数診療科?部門の連携による独自の外来の開設で、幅広い医療ニーズに応えています。
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