学際的なカリキュラムで変革を実現する次世代リーダーを養成「全学横断特別教育プログラム」は、意欲のある学生が、自らの所属学部等での学修に加えて、専門分野を超えた学術に対する深い理解と経験を養うための機会を提供する、独自の教育プログラムです。持続可能な発展や経済?社会と関連する環境分野、地域社会やグローバル社会の未来を創造するための知識、品格、実践力を身に着けることができる5つのコースを開講しています。継続的な実践学習等によって、様々な人の繋がりを構築し、実践力を持った高度キャリア人材の育成を目指します。塩尻市役所 保健師 (信州大学医学部保健学科2022年卒業:ローカル?イノベーター養成コース修了生)貢献を目指しています。行政や企業、学校、病院など、保健師の活動の場は様々ですが、中でも高校生の時から私がなりたいと思っていたのは、行政に所属して地域の現場に出て行き、住民の方とフェイス?トゥ?フェイスで健康相談に応じるかたちの保健師です。そのため、大学に入学した当初、私が在籍していた医学部保健学科の講義に加え、地域の現場に出ていく授業を探していたところ、この「ローカル?イノベーター養成コース」のコース科目を見つけ、これだ!と思い受講しました。―プログラムで学んだ内容で、特に印象に残っていることは?塩尻市の北部交流センター「えんてらす」で、フィールドワークを行ったことが特に印象に残って5コースのうちの一つが、「ローカル?イノベーター養成コース」。地域社会の現場(ローカル)が抱える問題を的確に分析し、革新的(イノベイティブ)な解決策を考え、実践するための力を養います。新しいことに取り組む企業や行政から招く一流のイノベーターの考えを学び、地域の現場での課題解決を実戦的に学びます。海外?国内におけるグローバル環境で、組織のコア人材として活躍できる素養、能力、教養を身につけ、主体的に協働できる人材を育成するのが「グローバルコア人材養成コース」。高年次生は海外研修も行います。います。「えんてらす」は市の支所、公民館、図書館、子育て支援センターの機能を備える複合施設で、子どもたちを中心に、世代や立場を超えた出会いや交流を生み出すことで、地域コミュニティの醸成を図ることを目指しています。地域の課題解決を実践するゼミでは、この「えんてらす」において、多世代の交流を促すための方策を考えるというミッションが与えられました。塩尻市の住環境や住民の想いなどを知る必要がありますが、そのような情報はインターネットには載っていません。それで、実際に「えんてらす」に行き、利用者のニーズや時間帯別にどのような年代の人が利用しているかといったことを調査しました。10回くらいは足を運んだのではないでしょうか。その結果、世代別の利用実態やニーズを把握することができたのですが、この経験を通じて、現場に出ることの重要性を実感しました。また、3年次に課題解決インターンシップとして、日本たばこ産業株式会社(JT)松本支店で課題解決の実践に取り組んだ経験も印象に残っています。私は予防医療や受動喫煙問題の観点から、たばこを吸うこと自体を止めた方がよいのではと考えていました。しかし、JTでのインターンシップを通じ、喫煙?非喫煙の両者が心地よく暮らすために分煙という選択肢があることを認識し、多面的な見方の重要性を学びました。Integrated Report 2023 Shinshu University受講者に聞きました!現場での実践的な学びがキャリア形成につながる田口 真生氏12Shinshu UniversityIntegrated Report 2023INTERVIEWください。一言で言うと、地域の現場をフィールドとして実践的に学ぶことができるプログラムだったからです。高校生の時から保健師になりたいと思っていました。保健師というのは、健康相談や生活改善のための相談業務に従事する国家資格を持った専門職のことです。医者や看護師は病人や負傷した人の治療を行いますが、保健師はそもそも病気や怪我を未然に防ぐために人々の健康をサポートする職業で、昨今注目を集めている「予防医療」へのローカル、グローバルで活躍できるイノベーターやコア人材を育てる現場で学べることが魅力―プログラムを受講した理由を教えて高度キャリア人材を養成する「全学横断特別教育プログラム」社会課題に革新的な解決策を提供し、未来を創造学部横断の教育プログラムを通じ、未来を担う実践力を持った人材を養成する、信州大学が挑戦する新しい学びのかたちです。
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