統合報告書2023
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ビジョンと経営戦略活動実績ガバナンス人と地域の資産財務情報信州大学 医学部 子どものこころの発達医学教室本田 秀夫 教授昨今、子どもの発達の多様性への配慮が社会的に重要視されるなか、医学部は、発達障害診療に関わる医師の人材育成と地域支援を目的に、「子どものこころの発達医学教室」を、長野県の事業委託で2018年4月に設立しました。全国的にも数少ない大学医学部で児童青年精神医学を専門に学べる臨床教室で、県内外の行政、教育機関、福祉機関等とも密に連携しながら、子どものこころの発達を支えるコミュニティづくりの支援に取り組んでいます。画像提供:ikuzy就学の子どもを対象とした情報が主体のTOIROでしたが、2023年1月には思春期の悩みごとにも対応した新バージョンをリリースしました。大変好評で、クラウドファンディング等のご寄附を活用しながら開発し、現在では2万人以上が利用しています。「発達障害の子どもに有用な子育ての考え方は、すべての子どもに有益だと考えています。我々が発達障害の臨床で知り得た知識ややり方を、一般の子育てをしている親御さんたちにも伝えたい」と本田教授は語ります。保護者だけでなく、保健師、保育士、学校教員等、様々な立場からの活用が期待されます。学問的なエビデンスに基づき信頼性ある情報を発信医学部附属病院は、発達障害のある方やその家族、教育現場などへの支援の充実と情報発信などを目的に、「長野県発達障がい情報?支援センター」を県から運営の委託を受け2023年4月に設置しました。発達障害に関して、医学?心理学?教育学のエビデンスに基づき信頼性のある情報を随時発信していくほか、教育学部等と連携して、独自の発達障害支援プログラムの188bet体育_188bet备用网址?開発、普及を目指します。県設置の支援センターを大学医学部附属病院に委託するのは、全国で初の試みです。信頼できる情報を選定し、プラットフォームを構築して発信本プログラムの詳細はこちらIntegrated Report 2023 Shinshu University“個性に合わせた多様な子育て” を応援するアプリMESSAGE「信州大学 子どものこころの発達医学教室」では、発達に気になるところのある子どもを含め、すべての子どもの保護者が育児の参考にしていただける無料アプリ「TOIRO(トイロ)」を開発しました。このアプリでは、子育てに関する「読み物」と「Q&A」のコンテンツを提供し、“個性に合わせた多様な子育て”を、専門的な立場から提案します。これまで未TOPICS発達障害?知的障害者とその家族への理解と支援を促すためのクラウドファンディングを開始しました。近年、SNSや動画配信などを通じて誰もが様々な情報に188bet体育_188bet备用网址できるようになりました。しかし、中には学術的エビデンスが不十分な情報を断定的に流布するような発信も散見されます。このプロジェクトでは、インターネットを介した発達障害?知的障害の情報データベースを開発し、誰もが信頼し、安心して利用できる客観的な情報を発信する「発達障害?知的障害に関する情報発信プラットフォーム」の構築を目指します。【募集期間】2023年7月1日?2024年6月30日23発達障害診療に関わる医師を育成する「子どものこころの発達医学教室」エビデンスが確かな発達障害?知的障害の情報プラットフォーム構築へクラウドファンディング開始地域医療?先進医療誰もが生きやすく多様性を認める社会へ活動実績誰もが生きやすい多様性社会のための児童青年精神医学を求めて社会的に関心が高まる子どもの発達障害?知的障害に関する調査?188bet体育_188bet备用网址を、広く一般の方にもわかりやすい形で情報発信しています。すべての子育てに有益な育児支援アプリを開発02

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