附属松本中6年次 実施報告書
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(3)小学校高学年における英語科,技術科の新設の評価 9 保護者への効果 徒の割合が,自己表現力と課題探究力,社会参画力全てにおいて上昇傾向であることが把握できた。課題に対して粘り強く取り組む学習を通して,友や地域に発信していく必要性が生まれ,仲間とともにそれをどのように伝えるか内容や言葉を選んで表現を工夫し,自らの学びを生かしていく有用感や活動する喜びを感じていくなど,(自己表現力,課題探究力,社会参画力)の3つの資質?能力が関連付けられながら伸びているのではないかと考える。 (2)【遊びの領域化】と【領域の教科化】の接続について ことば領域とかがく領域については教科への接続は,2学年と3学年の間が妥当であることが事例での子どもの姿や対象との関わり方から見えてきた。 ①小学校において技術科を新設したことは子どもの資質?能力の育成に資するか アンケート結果から「自己表現力」,「課題探究力」,「社会参画力」に高まりがみられた。 ②小学校において英語科を新設したことは子どもの資質?能力の育成に資するか アンケート結果から「自己表現力」,「課題探究力」,「社会参画力」に高まりがみられた。 ③卒業生や中学校教員から見た小学校高学年における英語科,技術科の設定の妥当性 小学校で英語科,技術科の内容を学んできている生徒と,中学校教員に,小学校で英語科,技術科の内容を学んできていることが中学校での探究的な学びにどのような効果をもたらしているかについて,聞き取り調査を行った。 英語では,小学校段階で,基礎的な知識及び技能を習得し,それらを活用し,自己が見つけた課題を解決していく過程を重視した学びが中学校での探究的な学びにおいても効果をもたらしていた。技術では,小学校で培ったプログラミング的思考力が中学校でも活用され,さらに育まれたり,中学校でもユーザー視点といった技術科の見方?考え方を働かせて学習に取り組んだりすることができていた。 (4)卒業生へのインタビュー調査(学級総合での学びを振り返って) 学級総合で,教師から与えられた問いではなく,実生活の中で自らが見いだした問いに対して,各教科の見方?考え方を働かせ,友と協働して向き合い,課題解決に向けて粘り強く探究しることで,「自分で考え続けていくことこそが,学級総合で身についた力」だと実感することができていた。 8 教師への効果 回答結果からは,教師がいかに上手に教えるかというスタンスから,子どもの探究的な学びをどのように支えていくのかというスタンスへと指導観を更新したり,再確認したりする教員が多いことが分かった。また,「教材188bet体育_188bet备用网址を深め,生徒がどんな課題解決や探究的な活動を行えるか見通した単元計画を構想したい」「子どもたちが主体的に遊ぶ,とはどういうことなのか,またそのためにもっとできることないのか考えていきたい」など,多くの職員が,今後さらに,子どもの探究的な学びを支えるためどうすればよいのかを主体的に考えていた。各学校園の「子どもから」に徹した実践と共に,合同教員会やラウンドテーブルにおいて,子どもの学びの姿を中心として,自らの実践と省察を語り,自らの実践を意味付けたり,編み直したりすることが,子どもの探究的な学びを支えるためにも重要であると考える。 ①幼稚園アンケート 保護者の多くが「自己表現力?課題探究力?社会参画力の高まり」について,子どもの成長を実感していることがうかがえる。 - 9 -

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