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09近年、日本では災害が多発化?激甚化しています。長野県でも2014年11月に発生した白馬村を震源とする長野県神城断層地震、2019年10月の台風19号による大雨被害、直近では2023年12月の白馬村での土砂災害で多くの家屋や人的な被害が発生し、防災に取り組む必要性がこれまで以上に高まっています。これまで、防災は行政の“公助”による取り組みが主でしたが、それだけでは対応しきれなくなってきており、今後は私たち市民一人ひとりによる“自助?共助?協働”を充実させて災害に備える必要性が出てきています。こうしたことから、信州大学地域信州大学総務部総務課職員ワークショップ風景防災減災センターは、“自助?共助?協働”で地域防災に取り組むリーダーを育成するため、2023年度から新たに全学共通科目として「信州の防災学」を開講しました。定員120人に対してオリエンテーションでは200人近くが集まり、受講生の抽選をするほどの人気で、「防災への関心の高まりに驚いた」と、信州大学 地域防災減災センターの神田孝文特任助教は話します。実はこの授業、学生だけでなく大学職員も積極的に受講できるようにしています。信州大学は「教員、職員、学生との関授業風景係がより身近になって、互いに高めあうことのできる環境創り(教職学協働)を推進していく」という方針を掲げていますが、地域防災はまさに教職学協働で取り組むことが重要であることから、今回の新授業では職員も受講できるようにしました。総務課職員の伊東春香さんは「大学運営でも防災の重要性は増しています。所掌する部署で、自分が率先して取り組めるように、専門的な知識を身に付けたいと思いました」と受講理由を語ってくれました。信州大学 グリーン社会協創機構地域防災減災センター 信州大学は2023年度、全学共通の授業「信州の防災学」を開講しました。近年、多発化?激甚化する自然災害に対して対応が求められるなか、注目の授業として脚光を浴びています。学内外の多種多様な講師陣を通じて多角的に防災について学ぶことができ、受講を終えるとNPO法人 日本防災士機構が地域防災に精通する人材として認証する「防災士」の受験資格が得られるようにしています。また、学生だけでなく大学職員も受講できるようにしており、信州大学から地域防災のリーダーを“教職学協働”で育成し将来的には地域の自治体や組織と連携して進められれば…。そんな取り組みが始まっています。(文?佐々木 政史)特任助教(防災士)Disaster prevention education「公助」だけでは対応できないコミュニティによる「自助」、「共助」を学ぶ伊東 春香さん神田 孝文多発する災害に危機感をもって備える、信大発の注目授業「信州の防災学」開講!地域防災のリーダーを大学の“教職学協働”で育成する!

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