発■■■粉末光触媒を使う従来との比較図。この特許は、CTGSと呼ばれる新開発の光触媒を使うことで、太陽光の波長をほぼ近赤外線領域まで使い水分解させることができ、さらに「ホスホン基含有シランカップリング剤」を用いた新たな表面処理方法を開発することで、水素生成活性を向上させることができる。信州大学学術188bet体育_188bet备用网址院(工学系)先鋭材料188bet体育_188bet备用网址所影島 洋介准教授影島准教授の技術解説の様子。広い範囲で組成の異なるCTGSを合成することができるため、組成に応じて光吸収特性や活性特性をチューニングできるのが特徴、とのこと。与するのではないか」と影島准教授は期待しています。現在、影島准教授らはCTGSの水素生成活性のさらなる向上を目指した材料開発を進めています。もうひとつ、影島准教授らは、水素生成活性の向上を実現する新技術も開発し特許を取得しています。従来は、光触媒の表面修飾方法は、助触媒などによるものでしたが、「ホスホン基含有シランカップリング剤」を用いた新たな表面処理方法を開発することで、水素生成活性を向上させています。信州大学と大学が持つ特許を管轄する信州TLOとのコラボで制作した、特許技術「見える化」映像シリーズ第10弾の紹介映像もご覧ください。影島准教授らが開発した技術は、グリーン水素製造の高効率化や、実用水準までの価格の低減を実現するものであり、水素社会の実現に大きく寄与する可能性を秘めています。それは、グリーン水素の新エネルギーとしての社会実装という点はもちろんですが、それだけにとどまりません。例えば、グリーン水素を活用し、工場や発電所などから排出される二酸化炭素をプラスチック等の原料となる基礎化学品に作り替える「人工光合成」に注目が集まっています。影島准教授らの新技術を活用しローコストのグリーン水素を生成できれば、人工光合成の社会への普及を後押ししそうです。この他にも、影島准教授らの新技術は、環境浄化のための有機物分解への応用など、様々な用途での活用が考えられるということです。太陽光エネルギーを利用した事業を行う企業、これからこうした事業への展開を考える様々な企業にとって有益な技術と言えそうです。従来のグリーン水素製造の課題を解決し、サステナブルな水素社会の実現へ向け、様々な観点からの貢献が期待できる新技術―。影島准教授は「半導体材料の分析技術を持つ企業や、シランカップリング剤などの有機合成の技術を持つ企業との共同188bet体育_188bet备用网址の用意もできている」と話しており、さらなる技術の発展も含めて、今後ますます注目を集めそうです。08新エネルギーの社会実装や人工光合成の普及にも貢献
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