HAYAMI, Kaori39──高校生に一言。──先生から見て私たち学生はどのように見えますか? 信州大学人文学部の学生諸君は、よく勉強されてると思います。自分で文章を読んで、こういうところがこの文章を理解するために重要なんだ、という問題点を発見する力がとても高いと思っています。ただ、やっぱりゼミに入りたての2年生の最初のころに比べて、3年生になると成長したなとか、4年生になって卒論を書く段になると「あ、こんなことも知ってるんだ。春休みの間にいろんな本を読んだんだろうな」と嬉しくなることもありますね。逆に言うと、私たち教員が授業で皆さんにお伝え出来るのは、その188bet体育_188bet备用网址領域のごく一部のことにすぎませんから、それで満足するのではなく、自分で疑確認しながら内容を理解していくことが、まずは重要になりますね。 しかし大学では、そもそも辞書の記述を信用していいのだろうか、というところから検討を行います。辞書とはいえ、人が作ったものですから、間違いであるとか、説明不足のところもあるかもしれない。だから言葉の意味を知るには、自分自身がその言葉の意味を、多くの文献の中で使用例を確認し、模索していかなければならないということになります。自分自身が既存のものを疑いながら対象を調査していくことが重要になってきますよね。問点を見つけ、興味を持ったことに対して、どんどん図書館やデータベースを活用して調べてゆくなど、アクティヴに学ぶ姿勢を持ってほしいな、と願っています。 人文学は、人間に関わることすべて人文学であると考えると、非常に広い学問領域なんですね。人間活動そのものとか、社会的な営みであるとか、歴史的に残されてきた様々な文献などに、とにかく興味を持っていただきたいと思います。そして自分で勉強したいこと、知りたいことを見つけ、それについて自分自身が答えを見つけていこうという「知りたい、学びたい!」という姿勢を持っていただきたい、と願っています。 信州大学人文学部には、そういう方々のために、多くの専門領域をカバーする先生方がいらっしゃいます。意欲的な方々と、一緒に学んでいければ幸せだと思います。
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