1な転換点に立たされています。持続可能な未来を築くためには、豊かな自然環境の保全が極めて重要であり、生物多様性を前提とした健全なエコシステムの維持が不可欠となります。また、地球環境の保全とクオリティ?オブ?ライフの向上を両立させるためには、持続可能な都市計画や再生可能エネルギーの活用、廃棄物管理などの取り組みが必須です。さらに、温室効果ガスの排出を削減し、残った排出を吸収または補償するためのカーボン?オフセットの仕組みを構築することも求められます。例えば、森林保護や植林活動、持続可能な農業の推進などが具体的な施策として挙げられます。これらの課題は非常に複雑であり、科学技術や政策、経済、教育などの各分野での連携が不可欠です。さらに、個人や地域コミュニティにおける意識改革と行動変容も重要であり、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた国際的な協力関係の構築も必要です。これらの観点から、大学の果たすべき役割は非常に大きいと認識しています。私たち大学人は、人類が培ってきた知恵と科学を総動員し、地球環境の保全と持続可能な発展のために積極的に取り組む必要があります。信州大学は、『かけがえのない地球環境を守るため、教育、188bet体育_188bet备用网址、診療を含む社会貢献、国際交流など、あらゆる活動を通して、人と自然が調和した、持続可能な社会の実現に貢献する』という環境方針を掲げてきました。本学は、全国の大学に先駆けて環境ISO14001を導入し、『環境に負荷を与えることのない大学』の構築を目指して活動を続けてまいりました。その結果、環境に優しい大学の世界ランキング「UI Green Metric World University Rankings」において長年にわたって、極めて高い評価を受けることができました。この評価は、信州大学が環境問題に対して先進的な取り組みを行ってきたことの証といえます。今後もこの方針を堅持し、教職員と学生が一丸となり、環境を意識した活動を続けていきたいと考えています。皆さまの日ごろのご尽力に深く感謝申し上げるとともに、引き続きご協力をお願い申し上げます。20世紀後半以降、急激な人口増加と経済活動の拡大により、人類は地球環境に多大な負荷を与えてきました。その結果、地球温暖化や環境破壊といった深刻な問題が顕在化し、私たちは今、プラネタリー?バウンダリーという歴史的2024年9月信州大学長中村 宗一郎学長メッセージ
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