低侵襲手術をめざしてロボティックテクノロジーを駆使した、新たな神経内視鏡手術の開発に取り組んでいます。神経内視鏡手術に用いる様々な手術機器神経内視鏡手術で脳の深部の観察や手術操作が可能脳動脈瘤クリップ図1 A:開頭クリッピングB: カテーテルコイル塞栓図2 従来型のコイル開発中のWavyコイル図3:フローダイバーターA: 大型の動脈瘤(点線の円)B: フローダイバーター(黒矢印)を留置C: コイルが無くても瘤の縮小?消失が期待できるコイル脳神経外科手術に代表される顕微鏡手術は、大きな皮膚切開や開頭、脳の圧排など、患者への負担が大きな手術になります。この侵襲性を軽減するため、近年、顕微鏡の代わり内視鏡を用いた神経内視鏡手術が急速に普及しました。この神経内視鏡手術は、治療困難であった脳深部(頭蓋底)病変や脳室内病変などを、低侵襲で治療することが可能となる画期的なものです。信州大学脳神経外科の神経内視鏡チームは、脳疾患に対する、神経内視鏡を用いた低侵襲手術の発展をテーマとし、様々な188bet体育_188bet备用网址に取り組んでいます。主な188bet体育_188bet备用网址テーマ188bet体育_188bet备用网址から広がる未来卒業後の未来像約30年前にMRIが臨床使用される前は、脳動脈瘤は破裂してから、つまりくも膜下出血になってから治療を行っていました。しかし昨今のMRIの画像解像度の向上により、脳ドックなどで脳動脈瘤は破裂する前に発見されるようになりました。くも膜下出血は死亡率が高く、救命できても重篤な後遺症が残ることがあり、現在では、脳動脈瘤が破裂する前に、安全で根治的な治療が可能となってきました。脳動脈瘤治療には、頭を手術で切る開頭クリッピング術(図1-A)と、頭を切らないカテーテルコイル塞栓術(図1-B)があります。脳血管内治療センターでは、カテーテル治療をより安全に行うための“新しいコイルの開発”と“コイルさえも使わない脳動脈瘤治療”を行っています。主な188bet体育_188bet备用网址テーマ188bet体育_188bet备用网址から広がる未来卒業後の未来像?ロボティックステクノロジーを駆使した神経内視鏡手術の188bet体育_188bet备用网址 ?経鼻頭蓋底手術における髄液漏修復法の188bet体育_188bet备用网址 ?神経内視鏡手術における新規医療機器開発 医療界全体で低侵襲性が重要視される昨今の風潮の中で、脳神経外科手術も侵襲性の大きい開頭手術より、低侵襲の神経内視鏡手術の適応範囲が拡大しています。今後さらに188bet体育_188bet备用网址が進み、神経内視鏡手術が発展することで、内視鏡内蔵型ロボットの開発、そして近い将来、脳神経外科手術におけるロボティックサージェリー時代の幕開けが訪れると確信しています。 神経内視鏡手術は夢と希望にあふれています。今後間違いなく発展していくであろう神経内視鏡手術分野の188bet体育_188bet备用网址を通し知識や技術を身につけることで、将来幅広く活躍できると考えています。卒業後の可能性は無限大です。?新しいコイルの開発?コイルを使わない脳動脈瘤治療従来の脳動脈瘤塞栓用コイルは径が同じ円管状をしていますが、当センターではコイルに大小二つの径があるコイル(通称Wavyコイル)を188bet体育_188bet备用网址開発しています(図2)。このコイルには今までない特性があり、脳動脈瘤治療の安全性及び根治性向上が期待できます。また、コイルを使わない新しい脳動脈瘤治療(フローダイバーター治療)が世界で始まっています(図3)。フローダイバーターは治療困難な大型の動脈瘤に高い効果があるので、当センターでも多くの患者さんにより良い治療を提供できると期待しています。 日本人は器用で、日本のカテーテル治療は既に高水準ですが、世界のカテーテル治療は日進月歩です。卒業後は、ぜひ皆さんも脳血管内治療分野で活躍して、より安全で根治的な治療を一歩でも前に進め、世界に発信していきましょう。機器開発においても、日本の高い技術力が後押ししてくれるはずです。脳神経外科学脳神経外科学信州大学医学部医学科発行年月:2024年7月発行:信州大学医学部27チーフ?准教授花岡吉?神経内視鏡治療班チーフ?講師藤井雄脳血管内治療 班神経内視鏡を駆使した新たな脳神経外科?術の開発?低侵襲?術をめざして?頭を切らない新しい脳動脈瘤の治療
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