信大NOW150号
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””超少子高齢化により人口減少が加速度的に進むなか、地域?社会はこれまでになく様々な問題を抱えています。しかし、その多くは明確な解が出されていないと言っていいでしょう。こうした中で、全学横断特別教育プログラム「ローカル?イノベーター養成コース」スタートアップ授業(導入授業)のひとつである「アントレプレナー実践ゼミ」では、地域?社会が抱える問題を把握、分析し、新たな価値を創造して解決策を提案する「アントレプレナーシップ」を養成。座学とは異なる、学生の主体性を重視する“超実践型”の授業手法が注目を集めています。2022年度からは、アルピコグループとのタッグ(共同188bet体育_188bet备用网址)で、実際に新規事業創出を行い、ますます注目を集めるアントレプレナー実践ゼミ。その独自性や魅力などについて、担当教員や学生に話しをお聞きしました。オーダーメイド?セイジンシキの企画に関して、アルピコホールディングスの佐藤裕一社長らから助言を受けるアントレプレナー実践ゼミの受講者たち。人文学部4年生伊藤詩奈さんは、アントレプレナー実践ゼミに出逢えたことが、信州大学に入学して最も良かったと思えることと話す。人文学部3年生木口屋和人さんは、アントレプレナー実践ゼミがきっかけとなり、地域課題解決に携わる仕事がしたいと考えるようになったと話す。(文?佐々木 政史)なプロジェクトを通じ新たな教育手法として、「プロジェクト/プロブレム?ベースド?ラーニング(PBL)」に注目が集まっています。これは、学生が実践的なプロジェクトを通じて知識やスキルを習得する教育手法です。講義や実験、演習といった一般的な教育手法は、ある程度決まった解が設けられています。対して、PBLは現実社会などの予め決まった解がない問題を扱うため、学生が自ら実践的な学習のなかで答えを求めていくことになります。信州大学ではこうしたPBLの教育手法を積極的に取り入れており、それに特化しているのが、全学横断特別教育プログラム推進本部長の林靖人教授が担当する「アントレプレナー実践ゼミ」です。これは多様な学部?学年の学生が受講できる「全学横断教育プログラム」のコースのひとつで、新たな価値を創造してビジネスや事業を立ち上げる起業家精神「アントレプレナーシップ」を養うための実践的な教育プログラムです。学生はチームに分かれて協力しながら、社会課題の解決を目指すかたちで、サービスや商品の企画を考えます。担当教員の林教授は、この授業について、「教育ではなく、学習」と話します。教育は教員が学生に教えることですが、学習は学生が自ら主体的に学ぶこと。この“学ぶ力”を養うのが、ゼミの狙いだといいます。地域?社会の課題解決に向けて革新的なことに取り組む外部人材を企業や行政から講師として招いていることも、このゼミの特徴です。外部講師の一人が、オンライン動画学習サービスを手掛ける株式会社ドコモgaccoで生涯教育事業に携わる山田崇さん。元塩尻市職員で、在職中は様々地域課題の解決を官民連携により推進し、“スーパー公務員”として注目を集めた方です。「少子高齢化が深刻な中山間地の多い長野県は、特に課題先進地。それだけに、そもそも解決すべき課題を見つけるところから取り組むことの重要性を学生には伝えています」と熱意のこもった表情で話します。また、ゼミは、2022年に締結した信州大学と地域企業のアルピコグループとの包括的連携協定に基づく「PBL型共同188bet体育_188bet备用网址」であり、将来人材である学生を育成しながら、彼らが主体となって地域?社会課題の解決を実現します。そのために同グループは、企業の視点から学生の事業企画案づくりにアドバイスを行い、優れた企画は実際のサービスや商品として事業化することも注目されるPBLを導入教育ではなく、学習07未知に取り組み、新たな価値を創造する!「アントレプレナーシップ」を養う“超実践型”ゼミ、その魅力とは!?

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