理学部の教員?大学院生がLHC加速器を用いた素粒子物理学の実験「アトラス実験」に参加
アトラス実験はCERN188bet体育_188bet备用网址所（ジュネーブ）が開発した世界最大のLHC加速器を用いた素粒子物理学の実験です。
信州大学理学部の2名の教員（竹下徹教授?長谷川庸司准教授）と大学院生が参加しています。この実験は、陽子と陽子を世界最高エネルギーで衝突させ、宇宙のはじまりを人工的に作り出し、188bet体育_188bet备用网址しています。
最近の大きな成果は、宇宙の物質が質量を持つことの説明を与える粒子である、ヒッグス粒子を発見したことです。これによりヒッグス粒子を理論的に予言した、アングレール博士とヒッグス博士が2013年のノーベル物理学賞を受賞しました。
図1：ヒッグス粒子の事象候補(Copy right: ATLAS)
図1の事象は、陽子?陽子衝突により生成されたヒッグス粒子が2つのZ粒子（弱い力を伝える重い中性ボソン）に崩壊し、さらにZ粒子がそれぞれ2つのミュー粒子と反ミュー粒子に崩壊したと考えるとつじつまが合います。信州大学などのグループが担当する陽子の入射方向に近いミュー粒子用トリガーシステムがZ粒子の崩壊からのミュー粒子を捉えていることがわかります。
図2：建設中のアトラス実験装置(Copy right: CERN)
図2の装置は、高さ20mの円形で畳大100枚の装置の組み合わせで構成されています。この装置は、中央の青い円筒を陽子が走り衝突して、生成された粒子のうち貫通能力の高いミュー粒子の通過位置を測定し、アトラス実験全体に有意義な事象の発生を知らせます。信州大学など国内の188bet体育_188bet备用网址機関とイスラエルの188bet体育_188bet备用网址機関により、開発、製造され現在も運用されています。
LHC加速は、陽子?陽子衝突の頻度を今後３倍に増強し、ダークマターなどの発見に主力を移していく予定です。
