メインコンテンツへ移動

メニュー
閉じる
閉じる

トピックス

  1. 田中宏明特任教授、環境大臣から環境保全功労者表彰
188bet体育_188bet备用网址
2024年6月27日(木)

田中宏明特任教授、環境大臣から環境保全功労者表彰

0606126_jusyo_tanaka2.jpg

(写真:環境省提供)

  工学部田中宏明特任教授が、令和6年6月20日に環境大臣から「環境保全功労者表彰」を受けました。環境省では、1976年度から毎年6月の環境月間に合わせて、環境保全に関して顕著な功績があった者に対し、その功績をたたえるため、環境大臣による表彰を行っています。今回の田中特任教授の表彰は、大腸菌、水生生物等に係る環境基準の検討やAMR(薬剤耐性)などの水環境に係る新しい課題に関する調査188bet体育_188bet备用网址に尽力し、また、中央環境審議会臨時委員等を歴任するなど、環境行政の推進に大きく貢献したことによるものです。 

 我が国の水環境は、排水規制の強化と下水道などの生活排水対策の進捗により、BODなどの生活環境基準項目の達成率は年々改善してきましたが、糞便汚染を示す衛生指標は、この半世紀の間、測定は行われてきたものの、土壌に由来する大腸菌群との区別がつかないため、環境基準としての達成状況の判定が行われて来ませんでした。田中特任教授は、前職の京都大学時代に、この問題に取り組み、河川、湖沼、下水道などでの糞便指標細菌やウイルス、薬剤耐性の188bet体育_188bet备用网址を行い、大腸菌群数は、糞便としてより適切な大腸菌数とは関係しないこと、水系感染ウイルスの存在を示せないことを明らかにしました。また水環境保全のための排水基準のあり方や消毒方法、その水生生物への影響についての188bet体育_188bet备用网址などにも取り組んできました。

 それらの結果をもとに、環境基準をまず大腸菌に変更すべきこと、そのうえで、新たな課題としてウイルスや薬剤耐性による糞便汚染にも我が国も取り組むべきこと、排水基準も適切な指標や水域での衛生指標の管理をより適切にすることを国の審議会や検討会で唱えてきました。今回の表彰は、2021年の大腸菌の環境基準化、2024年の排水基準化など様々な水環境行政に貢献してきたことによるものです。なお、環境省が最近初めて取りまとめた2022年度大腸菌の環境基準の達成率は、河川のAA類型で1割、A類型で6割、B類型で8割にとどまり、我が国の水域に糞便汚染の課題があることを示しています。

 なお、田中特任教授は、2022年から信州大学で、JST未来社会創造事業本格188bet体育_188bet备用网址の188bet体育_188bet备用网址代表として、「生活環境に潜む微量な危険物から解放された安全?安心?快適なまちの実現」を産官学18機関と積極的に取り組んでいます。この188bet体育_188bet备用网址では、ウイルス、薬剤耐性などの人健康リスクから衛られた安全、安心な水環境を創るための水インフラのあり方を目指した技術開発を行っています。

 来る2024年8月2日には、東京ビッグサイトで開催される下水道展での併設行事としてJST未来社会創造事業第2回公開シンポジウムを予定しており、現在、対面?オンラインでの参加者を募集です。参加ご希望の方は、以下のURL https://mirai.brc.eqc.kyoto-u.ac.jp/2675/ から、あるいは下水道展併設セミナー https://www.gesuidouten.jp/project/ から申し込みができます。