修飾セルロースナノクリスタルを用いた多機能性インクの開発と布のリサイクル修飾
- カテゴリ
- マテリアル?ナノテク?リサイクル
- 出展年度
- 2022
- イベント名
- イノベーション?ジャパン2022~大学見本市&ビジネスマッチング~Online
- 所属
- 繊維学部 化学?材料学科
- 氏名
- 荒木 潤 教授
- SDGs
-
- すべての人に健康と福祉を
テーマ概要
【技術概要】
ナノサイズのセルロースおよびキチンの微粒子である「ナノクリスタル」の表面に多彩な官能基(カルボキシ基?アミノ基?染料分子)を結合した修飾ナノクリスタルを調製後、布に塗布したりインクジェットプリントを行うことに成功した。これらの修飾ナノクリスタル塗布により、布の物性や風合いを失うことなく布上に官能基が導入され、アンモニアや酢酸に対する消臭性能を発揮した。臭い分子を吸着したナノクリスタルを洗い落とし、新たに再度塗布することによって吸着性能が再度発揮されることもわかった。
【従来技術に対する新規性?優位性】
従来技術(布の直接化学修飾)では布の痛みや変色、風合い劣化が顕著だが本技術ではそのような劣化が発生しない。ナノクリスタルの洗浄と再塗布によって消臭性能は何度でも復活し、布のリサイクル利用が可能である。
【シーズが社会に与えるインパクト】
染料分子の結合により着色されたCNCはインクジェットプリントが可能で、にじみのない機能性インクとしての利用も可能である。印刷した絵柄が消臭性能などの機能を発揮する。種々の官能基を有する修飾ナノクリスタルが作製可能であり、それらを塗布するのみで簡便に複数の機能性を、布のみならず様々な物体の表面に導入可能な、新規な物質表面改質法を提案可能である。