SDGs農業を促進する共生微生物の培養?貯蔵技術
- カテゴリ
- アグリ?バイオ
- 出展年度
- 2023
- イベント名
- 信州大学新技術説明会
- 所属
- 農学部 農学生命科学科
- 氏名
- 齋藤 勝晴 教授
- SDGs
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テーマ概要
【新技術の概要】
アーバスキュラー菌根菌(AM菌)は作物のリン吸収を促進させる共生菌類である。AM菌は土壌改良資材として農業利用されているが、資材の製造には植物との共培養が必要である。我々は脂肪酸であるミリスチン酸を投与することでAM菌の単独培養に成功したが、低温貯蔵後に胞子の発芽活性が失われることが課題であった。この問題を脂肪酸ミックスの投与で解決した。
【従来技術?競合技術との比較】
現在流通しているAM菌資材は植物共培養により製造され、植物病原菌などの雑菌が混入するリスクが残る。また、この資材は年1回しか製造できず、製造工程も煩雑である。AM菌の単独培養で製造された資材には雑菌が混入するリスクはほとんどない。生物活性を保ったまま低温貯蔵できることから、周年的に製造でき、作物への接種時期にあわせて出荷できるようになる。
【新技術の特徴】
?難培養共生菌であるAM菌の純粋培養技術
?AM菌の低温貯蔵後も生物活性を保持させる培養技術
【想定される用途】
?純粋培養に基づくAM菌資材の高品質化
?低温貯蔵性改良に基づくAM菌資材の製造?流通の安定化
?AM菌の環境保全型農業への利用