書物で繙く登山の歴史2 -日本における江戸以前の山岳信仰-
信州大学附属図書館は、登山と山に関する貴重な国内外資料8000冊に及ぶ、国内でも有数の山岳関係コレクション「小谷コレクション」を所蔵しています。
本企画は、コレクションに収められている資料を通して、ヨーロッパに始まる近代登山が、日本においていかに受容され発展していくかをご覧いただくシリーズです。
第2回は、近代登山を受容する以前の日本に焦点をあてます。日本人にとって、山は神仏の住む聖地でした。人々は、祀られている神仏の縁起(由緒)や霊験譚を読み聞きし、時には書写を行いながら信仰を深めていきました。
本展示では、日本随一の霊峰「富士山」にまつわる縁起や霊験譚や絵画などから、日本人と山との関わりを見ていきたいと思います。
小谷コレクションとは
旧制松本高校出身の実業家、登山家であった小谷隆一(1924-2006)が、山岳図書?高嶺文庫?を小林義正(1906-1975)から譲り受け、さらに蒐集を続けて完成させた山岳図書コレクション。2003年、小谷が旧制松本高校の出身であった縁もあり、信州大学へ寄贈された。
コレクションの内、江戸時代の和古書?古地図は電子化して、「近世日本山岳関係データベース」として公開している。
近世日本山岳関係データベース
URL:http://www-moaej.shinshu-u.ac.jp/
展示?解説の様子
小谷コレクション展「書物で繙く登山の歴史2 日本における江戸以前の山岳信仰」(2020年8月28日~10月5日)