リモート対応型電子線マイクロアナライザー
- 機種
- JA-iHP2000F
XPSは、表面nmの化学組成や各元素の結合状態を分析する手段です。
例えば、炭素系材料の場合は、炭素に由来するC1sピークについて、主たる構成種である炭素のみの結合由来の284eVのピークとより深いエネルギーのピーク(炭素以外と結合)を分離して解析することより、化合物や欠陥などの議論ができます。
また、化学結合がある場合は双方の元素を分析することでピーク比から組成と化学状態から化合物を推定することができます。イオンスパッタリングで表面層を段階的に削り取りながら同じ分析、例えば元素分析をおこなうことにより注目元素の表面からの深さ方向分布を得ることもできます。この手法を用いることで、多層構造材料の膜厚測定、腐食の進行深さの解析などを行うことができます。